恵まれた自然と漁場environment
日本有数の豊かな漁場「青森津軽・日本海」
世界自然遺産 白神山地の麓に繋がる海には、白神山地からのミネラルに富んだきれいな水が流れ込み、多くの回遊魚を運ぶ対馬海流とぶつかって、様々な魚介類が集まる日本有数の豊かな漁場となっています。



青森津軽・日本海の自然環境はここが違う!
お魚がたくさん集まる自然環境
中泊・小泊エリアウスメバルが集まる小泊、下前

青森県では、稚魚の時に流藻に乗り、日本海から陸奥湾に入り、太平洋に出た後に成魚となって日本海に戻ってくるもの、太平洋から陸奥湾を通り日本海に入るものがいるとされています。寒冷魚である、ウスメバルが生活するのに適している水温帯は 9~16℃前後と言われ、3歳以上になるとこの適温帯を求めて80m~以深へ移動すると考えられています。
ウスメバルは普段、岩礁の近くで群れを作りじっと動かない性質を持つため、棲みつく場所に選ぶのはエサが豊富であることが見てとれます。
ウスメバルの水揚げが特に多い、小泊や下前はウスメバルにとって棲みやすい適水温で、エサが豊富な環境だ、という事ができます。
深浦エリアクロマグロ(本マグロ)の通り道

エサとともに移動するマグロは日本海を通り、津軽海峡へと登っていくため、5月頃から深浦で水揚げされはじめます。
深浦で水揚げされるマグロは、“黒いダイヤ”とも呼ばれているほど希少価値が高く最高ランクに位置する「クロマグロ」です。
「クロマグロ(本マグロ)」と言えば、高値が付くことで全国的に知られている大間のマグロが有名ですが、深浦で揚がるマグロは、大間で水揚げされるものと同じ「クロマグロ」です。
さらに、本マグロ漁獲量の約半分は深浦で水揚げされている(平成22年青森県調べ)という事実からもわかるように、南側から泳いでくるマグロの通り道となっている、深浦町を含む青森の日本海側は、マグロと言う資源に恵まれている海域なのです。
お魚が美味しくなる自然環境
五所川原市 十三湖エリアシジミの味わいを引き出す条件が揃う

津軽平野を貫流し日本海に注ぐ岩木川(一級河川)の最下流部に位置する浅い汽水域、十三湖。面積約18㎢、水深約1mで、深い水戸口でも水深約3.5mです。
この十三湖は、最深部の一部以外の底質の泥の割合が50%以下で、最深部である一部を除き、水中に溶解している酸素量が3.5mg/lを下回ることはなく、ヤマトシジミの生育する条件が揃っています。
さらに、塩分濃度はシジミにとって高すぎない0~22psuのバランスを保っている汽水であること、これらの条件がヤマトシジミの味わいをより引き出しているとされています。
この良い条件の下で育ったヤマトシジミの品質を守っていくために、地域全体で漁業制限をかけるなどの資源管理をしている他、GI(地理的表示保護制度の認証を受け恵まれた自然の元、引き出された品質を守っています。
鰺ヶ沢エリア高品質なヒラメが育つ環境

東京築地市場で最も品質が良いと知られる青森県のヒラメ。中でも、日本海に面する鰺ヶ沢町のヒラメは、天然で漁獲も多く、味わいも好評です。
鰺ヶ沢町は、青森県内西南部から秋田県北部にまたがる世界自然遺産“白神山地”の約27%を占有しています。その“白神山地”から多様なミネラル分を含む、清流が流れ込んだ日本海の海で育つヒラメは、さらに日本海の冬の荒波に揉まれゆっくり生長します。
鯵ヶ沢の漁港付近で水揚げされるヒラメは北国の冷たい海水で育からこそ、身が締り、味わいも深いとされているのです。
これこそ、青森津軽 日本海が白神山地などの豊かな自然に恵まれているからこその産物と言えるでしょう。
青森津軽 日本海漁場紹介
新深浦町漁業協同組合

深浦漁業協同組合

主な漁港 | 深浦港 |
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代表のお魚 | ブリ、タイ類、スルメイカ、サワラ、サケ |
漁法 | 大型定置網、沖合底曳網、いか釣、一本釣、採介藻 |
漁業協同組合は、漁業者にとってもっとも身近でたいせつな組織であり、組合員である漁業者の生活の向上と水産業の発展のための様々な仕事をしています。
現在、青森県内の漁業協同組合は、海面の漁業に関するものが47組合、河川や湖沼など内水面の漁業に関するものが33組合、業種別のものが3組合の合計83組合あります。内、青森津軽 日本海側で活動している漁業組合が上記10組合です。